- 2017-2-22
- 経営コラム
◆ダイビングのインストラクターは生死を預かる危険な仕事
ダイビングのインストラクターと言うと、楽しいだけのちゃらちゃらした感じをイメージしがちです。実はダイビングはとても危険なスポーツ。特にインストラクター講習を受ける、ということは、ダイビングを「人に教えられるスキルを身に付ける」ということ。つまり、「自分の命を守る」だけではなく、「他人(生徒)の命も預かる」人になるということ。
◆人気獲得より、お金儲けより、もっと大事なことがある
調子に乗っていた私は、この一番大事なことに気付けていなかったんですね。だから社長の私へのあたりはどんどん厳しくなる。「人の命を預かることの重み」をちゃんと理解してくれよ、という厳しさだったんだと徐々に理解し始めます。実は、私がこのダイビングショップにはまった理由は、ただ楽しかったからじゃない。もっと人間として深い大事なことを学べる場所だったから。
後にも先にもこれほど深い教えを受けたことはありません。
◆自分の身の程を正しく認識する
あれほど社長にスタッフになることを拒否されていた私は、いつの間にかショップの№2の存在となっていた。そんな私が常に念頭に置いていたこと。それは「社長の身に何かが起こり、店の面倒を見れなくなった場合は、直ちに店を閉める」ということ。
理由は、私には「命を預かる」深い教えを他人に教えられるほどの度胸も経験もないから。社長のように実際に自衛官として「命の交換」の現場を体験してないから。社長の右腕にはなれても、社長の代わりには一生なれない。なれるわけがない。
自分の命を賭して何かを成し遂げる経験のある人なんて、今の日本には数えるほどしかいないのではないでしょうか。「学び」は「経験」を絶対に超えることは出来ない。出来るわけがない。