- 2021-7-20
- HP制作と運用
WEB制作会社のWordPress(ワードプレス)のアップデート対応について。
WordPressは、今や世界中で最も多く利用されているCMS(コンテンツマネージメントシステム)です。(もちろん国内でもダントツのトップシェア)
弊社では、元々、WordPressではなく、MovableType(通称MT)と言われる CMSを導入していました。
その理由は、WordPressは有志が集まって開発していたオープンソース(プログラムが公開されていて、かつ誰でも知識があれば改廃することも可能とされているツール)であり、無償で利用ができる代わりに、
●サポートがない、
●また、脆弱性の問題も当時はよく指摘されており、
●更には、この CMSを構築しているプログラム言語のため(と聞いている)、SEO内部対策的にも非常に弱い、
などという理由から、それに相対する CMSであるMovableTypeを採用していました。
一方、 MovableTypeは、堅牢なプログラムで構築されており、
●セキュリティにも強く、
●静的、動的と言った言い方で表現される、静的なページを構築する仕組みを持っていて、SEOにも強く、
●何より有償ライセンスであることからサポート対応もしてもらえる。
と言った優秀な CMSです。
現在も、開発は継続されています。
デメリットは、ライセンス版であることで費用がかかる、ということと、動作が重たい(正確な言い方としては多少語弊があるかもしれませんが)ということです。
かつては、WordPressよりも高い国内シェアも誇っていましたが、今は、WordPressがダントツ。やはり上記2点のデメリットと、それ以外のメリットをWordPressも備えるようになったのが大きな原因であると考えられていますが、そのシェアの差は大きく広がりました。
私たちも、WordPressの脆弱性が徐々に解消され、開発者が構築したフォーラム(サポート体制に近いもの)が整い、特に自社でもセキュリティプラグイン(プラグインとは:アプリケーションソフトなどの機能を拡張するために追加するプログラムなどのこと)を開発できるようになったタイミングで、新規で制作する際(リニューアルも含む)に導入する CMSをMovableTypeからWordPressへ移行しました。
しかし、WordPressは圧倒的に利用者が多いことで、やはり、問題は様々に発生したり、また、先述のプラグインなどは、弊社のスタッフのようにそれを開発できる人材は、セキュリティのみに限らず、様々に便利なプラグインを作成します。
プラグインは、開発できる技術を持っていれば誰でも開発可能であり、また、開発したプラグインを有償で販売することも可能です。
しかし、これらのプラグインを利用する側は注意が必要です。
特に無償のプラグインについては、多くの問題が発生している事例もたくさんあります。
なぜなら、無償のものは、開発者が開発をやめてしまえば、古いものになって新しいプログラムやセキュリティ事情に対応されなくなり、不具合を起こす原因になったりするからです。
ですから、弊社では、制作スタッフが各自で勝手にネット上に転がっているプラグインを無闇に利用することを禁じています(恐らく制作会社では当たり前のこと)。
システム担当者が問題のあるプラグインかどうか、また、開発元が問題ないかどうか、確認の上、自社でその後のサポートができるかどうか等を見極め、条件を突破したプラグインのみを導入許可を出し、導入するルールとなっています。
プラグインの選別手法については、また、別途、詳細に情報を発信していきたいと思います。
さて、本題に戻りますが、WordPressをご利用の方は、もちろん経験があると思いますが、WordPressは、しょっちゅうアップデートが走ります。
(アップデートとは:アップデートとは、コンピュータやアプリケーション、WEBサイトなどに関連するシステムや情報などを最新のものにすることを言います。WordPressに関わるアップデートは、WordPressやプラグインを構築しているphpやJavaScriptといったプログラム言語のアップデート、また、サーバーのシステムについてのアップデートなどにも使われます)
しかも、WordPress本体のアップデートだけでなく、それに伴うプラグインなどのアップデート(これもかなり頻繁にあります)が必要です。
「ワードプレスのアップデート サイト真っ白」
「ワードプレス アップデート 不具合」
などでググるとよく「あるある」な事象は、アップデートボタンをポチっと押すと、サイトが真っ白になって何も見えなくなった・・・というような問題が散見されます。
素人がぽちっとやってしまうことで、結構な頻度でそういったことが発生しているようですので、WordPressやプラグイン、プログラムに詳しくない方はむやみに触らないことをオススメします。
弊社では、お客様に提供するWordPressの仕様およびプラグインについては、弊社で責任を持って管理できる範囲のものでサービス提供をさせていただいているのと、基本的にお客様にはアップデートを任せることは無いので、ご安心いただけると幸いです。
弊社のWordPress(とそれにかかわるプラグイン等)のアップデートポリシーについては、契約書にも記載しており、以下の内容となっています。
(株)バーブワイヤーが行う、顧客様サイトのWordPressのアップデート対応について
WordPress(「以下、WP」)のアップデートポリシーとして以下の対応を弊社が請け負うこととしています。
1)サイト構築時点で不都合なく動作している状態を出来る限り維持し、不具合の発生を回避することを基本方針とします。
2)WordPress本体のセキュリティ & メンテナンスリリースは自動適用します。メジャーバージョンアップを適用しないことを基本方針とします。
3)テーマ/プラグインについては運用サイトにおいてセキュリティ上の懸念があるアップデートについては適用します。
4)ただし、プラグインのうちサイトの表示機能に直接関係ないもので機能向上があるものについては、一定期間アップデートリリース後の不具合発生状況を見て適用する場合があります。
※サイト表示機能に直接関係があるプラグインの例
・カスタムフィールド
・お問い合わせフォーム
5)サイトをカスタマイズする際に新しい機能が必要などの理由でメジャーバージョンアップなどを実施する場合、該当のカスタマイズ依頼の中の作業として作業費用が発生するものとします。
以上
わかりにくい文言についてできるだけわかりやすく以下に解説を記載しておきます。
基本的に弊社で行うWordPressのアップデート対応は、制作当初の見た目や動きに影響のないアップデートのみの対応となります。
2)のセキュリティ&メンテナンスリリースのみのアップデートは、基本的に見た目に関わるアップデートにはなりえませんし、万が一、影響があるようなことでもセキュリティに関わるアップデートはお客様にお伝えした上で、対応します。
メジャーバージョンアップというのは、大幅な「機能強化」「性能向上」「表示・操作体系の刷新」などとなり、大きな改良や修正を伴いますし、見た目や操作性にも十分関わる内容となりますので、リニューアル等しない限りはWordPressで使用されているテーマ(※)のメジャーバージョンアップなどが発生しても弊社で勝手に実行することはありません。
(※)テーマとは: 3)にも記載がある「テーマ」というのは、そのWEBサイト全体を形成するテンプレートのようなものです。テンプレートという言い方をしていないのはちょっとした違いがあるからですが、ここでは長くなりますので割愛します。
WordPressは基本的にこの「テーマ」というものありきでWEBサイトが構築されていくのが主流の使い方になっています。「テーマ」は自分で独自のものを作ることもできますし、多く無料で配布されているものもあり、また、有償でサポートもあるものも存在します。
どれを使うかは、制作するWEBサイトがどうあるべきなのかで検討する必要があるかと思いますが、見た目で選別すると後で面倒なことになったり、技術のない人が無料の簡易なテーマを選択することで中途半端な仕上がりになってしまったりすることも多々あります。
「テーマ」を選ぶときは、デモサイトなどでしっかり詳細部分まで確認して選択する必要があります。
ともあれ、しっかり作り込まれている「テーマ」は、一度、制作したWEBサイトのデザインや構成、機能などをテーマを変更することによって複雑な処理を行わずしても変更することができるというメリットがあるので多く使われるようになったと言われています。
以上
WordPressのアップデート対応は、制作会社各社によって違いがあります。
どこまで、どういった目的で制作したWEBサイトに責任をもって対応してくれるつもりがあるのかを確認するためにも、しっかりと聞いていく必要があります。
その他、不明な点がありましたら、いつでもご相談、お問合せ下さい。