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1998年7月 頭の片隅にもなかった「法人税」

怒涛の一年が経過し、年商は少なく見積もっても1億を超えていました。

◆会社経営って難しい

当時お世話になっていた税理士先生は「黒字だ、売上はとても好調」と言う。私自身の感覚としても「事業はうまく行っている」実感がある。契約は簡単に取れるし、契約金額に対するスタッフへの支払いを考えても「赤字」になる要素は見当たらない。なのに私の財布はいつも「火の車」。自宅家賃すら毎月期日に支払えないという有様。

そんな中、決算月直前で「法人税」という言葉を認識することになります。
なにそれ。
もちろん、寝耳に水とはまさにこのこと。
予想できる金額は「500万」

単なる興味から、まるっきり他人任せで起業した私は「法人税」の存在すら知る由もない。緊急事態発生。1ヶ月後にはその支払いが確定する。茫然自失・・・。世の中の常識のある方はご存知だとは思いますが、念のため。

法人税とは:https://biz.moneyforward.com/blog/houjin-kaikei/what-is-the-corporate-tax/

◆零細企業が陥る「黒字倒産」の罠

このカラクリ、後に理解します。年商1億とは、月々約1000万円のお金が動くということ。商売の落とし穴は、「収入」より「支出」が少なくても、必ずしも「収入」が発生してから「支出」が発生するとは限らないということ。これにまんまとハマります。元々何の計画も持たず、自己資金もない中、ハプニング的にスタートしたこの事業。私はほんとに無知だった。
充分な自己資金さえあれば、収入と支出のタイミングがずれたとしても「やり過ごすこと」が可能。資金がショートすることはない。年間を通じた収支は黒字であっても、資金調達が間に合わずに倒産する「黒字倒産」なるものが存在することを、随分後になって知ることになります。「儲かっていればいい」というわけではない。衝撃的な事実です。

黒字倒産とは:http://www.integrity.or.jp/kuroji-tousan/

◆「換価申請」という救済策も知らなかった

利益が出てる以上、たとえ手元にお金がなくとも「法人税」を支払うのは企業としての義務。踏み倒すわけにはいきません。実は「換価の猶予申請」という<国税を納付できない人向けの優遇措置>なるものが用意されているが、当時の私にそんな知恵はない。親会社の社長も知らず、税理士先生は教えてはくれなかった。もちろん、税務署に相談するなんてことは思いつかもしなかった。そんな「ないない尽くし」で、優遇措置を申請する道は開けるわけもなかった。

換価の猶予申請とは:https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/nozei-shomei/annai/24200039.htm

◆失敗の上塗りに向けて走り出す

そんな中「ピン!」ときた。法人税を払わなければならない理由は、帳簿上利益が出てるから。つまり、帳簿上利益がなかったことにすれば法人税は払わなくてよくなるはず。使ってしまえばなかったことになる。このアイデア、残念ながら止めてくれる人はいなかった。

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