考えあぐねた挙句、思い至った結論は社長の求人。社長なので当然「1人枠」の求人。社長だけど「25万円」という低賃金設定。なのにくるわくるわ、応募者総数1200人。せん、に、ひゃくっ?!仮に100人応募来ても、全員自分で面接しよう、と固く誓っていたけれど、私の想像をはるかに超えた1200人。
◆社長選考面接に挑む
自分としては熟考の末、でも一般的には安易な発想と思われがちな社長求人。社長になりたい人が多いのか、興味本位なのか、想定外の反響。結果、2ヶ月ほど実務をほったらかし、応募者さんへの対応だけに追われることになりました。さすがに1,200人の個別面接は無理と判断し、応募要件を満たす人に絞りこんでの面接実施となりました。それでも面接対象者は200人。
200人の応募者に対する会社説明会を3回に分けて実施し、持参頂いた「履歴書」と「志望動機」を受領。200人分の「履歴書」
「志望動機」と格闘し、必死の想いで26人を選出。募集を打ち切り、3回の説明会も終わった後、ひとり、メールにて応募してこられた方がいました。せっかくなので面接に来て頂くことになったのですが、結果、その方に来て頂くことになりました。
◆協議の結果、コンサルタントとしてお世話になることに
ご協力頂くことになった方の思慮深い判断の結果、社長ではなく、コンサルタントの位置付けでご協力頂くことになりました。「会社経営に関するあらゆること」を手取り足取り教えてもらうことで、「経営とはなにか?」を理解するきっかけとなります。もちろん、様々な困難が伴いました。コンサルタントからのメールはとても難しく、理解出来ない言葉が多すぎる・・・さすがです、私が何も言わなくても、自然と察知し、わかりやすく、かみ砕いて伝えてくれるようになります。専門用語や言い回しには、注釈をつけてくれるなど、至れりつくせり。手厚いフォローが身に沁みます。だからこそ、私もついていこうと必死です。
会社が組織として機能する状態に成長するための「やるべきこと」を教えてもらい、「速やかに実施する」ことが大事なことを理解します。でも、私1人だけ理解しても、全くどうしようもなかった。私1人では具体的に変革させることは無理だった。その現実に気付き、受け止めることが出来ただけでも私にとっては大きな成長でした。彼のおかげで、あるべき姿に向かう「今」がある。その原点となっていると思います。
◆「コンサルタント」とのお別れの時
採用から1年4ヶ月後。ずっとお世話になっていたかったけれど、とうとうお別れの時がやってきます。応募締め切り後に現れ、本来ならば選考に際し、大きな足かせとなってもおかしくない状況で、1200倍の難関をぶっちぎりで突破してきた人が、弊社のような零細企業にずっといてもらえるわけがありません。彼はとある大企業からの再三のヘッドハンティングを断り続けてたんです。「最後にもう一度だけお願いする、これで断られたら諦める」と言われ迷っていると聞き、「迷うならその大企業に行ってください。私なら「ごめんね」と言って行きます。」「私はこれまで教えて頂いたことの実現に向け、しつこく努力します。」「もし、行き詰って相談したくなった時は、連絡します、それで大丈夫です」と言って、大企業に行ってもらうことになりました。
他力本願でいつまでも「わからない、知らない、出来ない」と言い続けているわけにはいかない。いつまでも逃げ場を作って安心していたらいけない。そういう意味では潮時であり、いいタイミングだったのだと思います。その後、泣きついたことはありません。一方で、安心してもらえる報告が出来る状態にもっていないので、まだ連絡は出来ません。もう少し、もう少しで必ず連絡します。気長に待っていてください。