ヤバい。新入社員教育って誰がする?何を教える?ノープランです!!急遽「教育出来るベテラン営業マンの中途採用」に向け始動。エン・ジャパンに電話で依頼。250万円で契約成立です。法人営業、マネジメント、人材育成をいずれも経験している人という厚かましい条件で求人。このとき、何人の応募があったかは覚えていません。それでも3次面接までやった記憶があるのでそれなりの応募があったということでしょう。私はこの時、またいらぬことを思いつきます。
◆採用面接を丸投げ
当時私はNLP(神経言語プログラム)なるものを学んでいる真っ最中。私が面接して採用するよりも、信頼すべきNLP講師の方にお願いした方がいいと判断し、先生に丸投げします。何故なら、NLPとは「天才と言われる人の目標達成(=理想の状態)へのアプローチを、誰もが享受できるものへと体系化されたスキル」であり、そのスキルを教えている人に頼めば間違いない、と考えたからです。
NLP日本協会のHP:http://www.nlpjapan.org/nlp.html
もちろん、その講師の方は様々な観点で判断し、最善を尽くして2名の採用を決めてくれました。しかし、部外者に丸投げするなど、本来やってはいけないことです。自分の会社のこと(つまり毎日一緒に働くのは私)は自分で決めなければいけない、ということ。結局、1人は1ヶ月で、もう一人は3ヶ月で会社を去っていきました。
◆仕切り直して、再度ベテラン募集
振り出しに戻り、その時点で新入社員入社までにあと5ヶ月。性懲りもなくまた、エン・ジャパンに依頼。一回失敗したから(非は私にあるけど)という理由で、125万円に値切って契約成立。前回の反省を活かし、自ら面接を行い2名の採用を決定。イケイケの「命以外なら何でも売ります」系の若者と、頭の切れるずる賢そうなのに人当たりの良い男前の若者です。まだ何も始まってもいないのに、「やり終えた感」で明るい未来が開けたような気分に浸っていました。
◆調子に乗って、更にベテラン一人募集
2名の中途採用も決まり、一件落着、と思っていた年の暮れ。今度はリクナビ(リクルート)からの営業電話が入ります。たまたまリクルートに勤めている幼馴染と同じ名前だったので、ひょっとするとそいつ?と思いながらアポに応じます。結局、別人だったのですが、彼の提案は私にとって興味深いものだったこと、営業はあと1人くらいいてもいい、と考え始めます。なぜなら、営業の人数と受注数は正比例するはずであり、その法則について何ら疑う余地はない、と考えていたからです。育成出来なかった過去はどこへいったのやら???
◆最高の布陣結成
そしてリクナビの採用特集に掲載決定。既に800万円ほどの大金をつぎ込んでいた後なので、「ちょっとだけ」と言いつつ、結果300万円をつぎ込みます。そしてまた、1人採用。なんと「本気の採用」と銘打ったリクルートの開催するイベントへの出店。その効果もあってか300名の応募の中から選んだたった1名。不動産営業経験者のインターネット好きのオタク系。不動産営業は「完全歩合制」の会社が多く、営業力がなければ食べていけない業界。自然と期待も高まります。
言い訳するわけではないけれど、私じゃなくても調子に乗ってしまうんじゃないかな、と。そう、私はまさに有頂天。前の2人とこの1人、「最強の布陣結成」とばかりに、大きな期待を抱いてしまいました・・・。
◆中途採用メンバーの実績作りに向けて
新卒入社まで後3ヶ月。私は考えました。新卒の新入社員が入社してくる迄に、この3人は弊社営業としての実績を積んでおく必要がある。そもそも営業経験者。出来ないわけがない。
その当時、弊社では「オートコンタクトシステム(※1)」という一風変わったシステムの代理販売をしていました。書面のDMを大量発送し、まずまずの反響。先方に私が出向くと結構な確率で販売できる一方で、3人の営業はさっぱり。「商材が悪い」と言うことになり、社長が売りたいのなら売ればいい」と言われる始末。
なんと新卒入社前にして、既に社内は分裂状態。エン・ジャパン採用の1人は「違う仕事をする」と言って退社。リクナビ採用の1人は自分発案で「せどり(※2)」と「アフェリエイト(※3)」の商品販売を開始。エン・ジャパン採用のもう一人だけ、オートコンタクトシステムの営業を続けるも、制作会社自体が上場廃止、経営悪化となり、やむなく販売中止。
たった2ヶ月で、先行きが怪しくなってきました。
※1 現在、同じ名称で低コストのマーケティングを謳うシステム商品があるようですが、この商品とはなんら関係ありません。
※2 せどりとは、古本屋から転売目的で本を仕入れ、仕入れ金額よりも少し高値でネット販売すること
※3 自分が運営するブログやホームページに企業の広告を掲載し、アクセスが発生するか、購入に至ったいずれかの場合広告収入が発生する仕組み