SEO:検索エンジンへの挑戦

昔の思い出

私、前職にて16年ほど前、「言語認識」ツールを検証したことがあります。

検証目的は、

当時の言語認識ツールは、新聞記事のように「お手本となるべき文章」であれば、適用可能と言われていました。

つまり、言語認識ツールの適用には、言語認識ツールを「意識した」文章作成が必要だということ。
既に社内に蓄積されていたテキストデータが、ツールを意識した文章作成となっているはずなどなく、様々な困難がつきまといます。

手順としては、

  1. 何も「指標:キーワード」を与えず、5つ以上のグループに分類する「クラスタリング」からスタート。
    クラスタリングとは、人工知能技術を用いて「似たものを集めた結果」をグループ化するというもの。
  2. ツールにて分類された各グループの意味合いは、それぞれのグループに分類された「内容」を見て解釈。
    ※ クラスタリング結果を見て、インプットした「大量データの概要」を短時間で把握することが狙い。
  3. データの概要を把握した後、本格的にクラスタリング(グループ分け)実施
    目的に合わせたグループを決め、グループ毎の「指標:キーワード」を設定し、クラスタリング実施

ご参考:クラスタリング(クラスター分析)

ひと昔前の「言語認識ツール」の精度・性能

ところが、この結果が酷かった。最初の「概要把握のためのクラスタリング」で躓くことになるのです。

  1. 確かに、インプットデータを指定するだけで、いくつかのグループに分類される。
  2. その後、それぞれのグループの特徴を把握するため、いくつかの文章をピックアップして確認する。
  3. この時、本来であれば5,6件、多くても20件ほど確認すれば、おおよその概要把握が出来るはずだった。

補足情報として、

何件データを確認しても、さっぱりグループ化された意図が分からず、結果、ほぼ全件読破することになる。

検証用に利用していたデータは以下の通り。

 

ひと昔前の「言語認識ツール」の適用可能性

もちろん、当時のつたない技術であっても、全てのデータが全滅だったという訳ではありません。
しかし、「目的」も「フォーム」も決まっていない「お客様主体の電話受付情報」に関しては、壊滅状態。

唯一適用できそうだったのは「修理依頼データ」。

適用可能性として、下記の可能性があったように思います。

  1. 同種(同グループ)の修理の 異常値検出のための閾値 を、予め設定しておく。
  2. 修理受付時、言語識別ツールで似たもの同志のグループに分類。
  3. 分類されたグループ毎の件数が 設定しておいた閾値 を超えた時、製造事業場にフィードバックする。

ただ、修理情報というのは、もとより事業場には日々(色んな用途で)フィードバックされており、
言語認識ツールを介しての警告通知は必要なかった・・・。

私の出した結論は、当時のレベルにおいては「人間による分類の方が信頼性が高く、早い」ということ。
1ヶ月余り、毎日ツールと格闘し、活字を読み続け、何かうまく活用する方法はないだろうか?と考えあぐねた結果、「言語認識ツール」アレルギーを発症。

「言語認識ツール」の凄まじい進化

そうこうするうちに、16年もの歳月が経過。
今や、AI(人工知能)は

こんな記事を発見しました。
ご参考:AIはどこまで進んだか?──AI関連10の有望技術と市場成熟度予測

とても前置きが長くなってしまいました。
要するに、たった16年で大きくテクノロジーは進化し、来年には言語の認識率は人間を超えるという。

その「AI技術」が「Webの検索エンジンに搭載」され、サイト内の掲載情報を診断しているということなので、誤魔化しは効かない。

今、情報発信に求められていることは、

要求レベルはとても高いようです。

ネットでの生き残りをかけた最終戦略

発信する情報は、量だけでなく、質も「高いレベルで」問われるということです。
それも全国レベルで比較されてしまう。なぜなら、人が判断するなら、比較対象は限られているけれど、
人工知能が判断するとなると、その情報量は無限大だから。

これがSEO対策を、ほぼ無効化してしまった理由。
反対に、探したい情報を、より早く、より的確に探し出せるエンジンである理由でもあるのです。

SEOを少し知っている人の中には、「沢山ブログを掲載してるんだけど、何の反応もない」と嘆く方がおられます。

これが現実。テクノロジーの進化に脱帽です。

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